ステロイドって何?

こんにちは。前回の続きの意味も含めて、今回はステロイドという薬について説明します。

ステロイドという名前自体は、特定の薬の名前ではなく、いくつかの薬の総称です。つまりステロイドの中にも何種類もあり、飲み薬や点滴薬、はては目薬や軟膏など多岐に渡ります。

では、ステロイドとはどのような薬なのでしょうか?そもそもステロイドとは何なのでしょうか?

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もともとは、ステロイドとは私たちの体から分泌されているホルモンの中の1つです。主に腎臓の脇にある副腎と呼ばれる臓器から分泌されます。

皆さん、コレステロールというのは聞いたことがあるのではないでしょうか?

コレステロールも広い意味ではこのステロイドの一種です。コレステロールは肝臓で作られますが、一般的にステロイドというのは副腎で作られます。ステロイドの役割は、その種類により違いますが、糖分やナトリウムを体の中に維持したり、男性ホルモンや女性ホルモンとして働き、生きていく上でも種としての生殖活動をする上でも必要なホルモンです。

では、このもともと私たちの体の中にあるステロイドホルモンを病気に使うのは、なぜなんでしょうか?

ステロイドは、巷では魔法の薬とか、都市伝説のレベルでは悪魔の薬とか言われることもあるようで、人によっては誤解されやすい薬の1つかもしれません。患者さんの中には、ステロイドは昔、飲むなと教わったから飲まない!なんて人もいるかもしれません。

たしかにステロイド薬は幅広い病気に使われます。ステロイドが薬として使われる場合は、多くの場合は自身の免疫系を抑制するために使われます。

えっ、免疫ってないと困るんじゃないの?と賢明な読者の方はお思いになるかもしれません。それはその通りです。健康な人に使うと、デメリットの方が大きいでしょう。

しかし、世の中には、アレルギー反応や広い意味での免疫反応が過剰に起こってしまい、自分の体を傷つけてしまう病気が少なからず存在します。

そうした病気の中で、誰でも聞いたことがある代表選手を挙げると、「喘息」、「花粉症(アレルギー性鼻炎)」、「アトピー」、「リウマチ」などでしょうか。

個々の病気の説明はここでは割愛しますが、これらはいずれも過剰すぎる免疫反応が主な原因の病気です。

私たちの体には、異物を排除せよ、という免疫系と呼ばれる仕組みが備わっています。私たちの周りにはたくさんのウイルスや細菌などの微生物が実はたくさんいます。仮に免疫系がなかったら、私たちは皆、これらの微生物に感染してしまい人類は絶滅するでしょう。

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つまり免疫系とは、ウイルスや細菌、その他の「異物」を敵と見なしてやっつける仕組みのことです。

例えば分かりやすく、花粉症を例にとると、これは鼻から入った花粉が、体内で「異物=敵」と見なされ、それらを倒すために起こる反応により鼻水やくしゃみが出るのです。鼻水やくしゃみは、ばい菌を体外に出すための仕組みなのです。

しかし、春頃に大量の花粉が体に入ると、この仕組みにより私たちは苦しむことになります。花粉症に関しては詳しくは前ブログ花粉症についてをご覧下さい。

なお、花粉症は外から来た異物が原因でしたが、関節リウマチなどのいわゆる「膠原病」と呼ばれる病気は、自分の細胞を間違えて敵と認識してしまい、自己抗体と呼ばれる自分の細胞をやっつける抗体ができてしまい、この免疫反応が次から次へと起こることが原因の病気です。

これらはほんの一部の例ですが、ステロイドを使うべき病気の仕組みは、だいたい同じようなことが原因となります。

何事とやりすぎはよくない。ということで、この過剰すぎる免疫反応を適度に抑えるためにある薬が、ステロイドです。

もちろん、体にとって必要な免疫反応を抑える薬なので、やむを得ない副作用はたしかに起こり得ます。先に述べました、ステロイドは悪魔の薬、と言う方がいるのはこの副作用が心配だからでしょう。

ステロイドの副作用はたしかに何種類もあります。例えば、感染に弱くなったり、糖尿病や高血圧、うつ病になることがあります。その他、顔や足がむくむ、胃潰瘍、骨粗鬆症、白内障、緑内障、大腿骨の壊死、など起こりうる副作用を列挙していくとたしかにステロイドが嫌われるのも分かる気がします。

ステロイドは気軽に使う薬では決してありませんが、もしこの世からステロイド薬がなくなったとしたら、多くの病気が不治の病になるでしょう。ステロイドを使わないと治療できない病気の中には、難病と呼ばれる病気が多く、確かにステロイドで完治したからステロイドを飲まなくていい、とはならないケースも多いです。しかし、ステロイドのお陰で病気の勢いが弱まり、寛解状態が得られることが多いのも事実です。

副作用のないステロイドというのがあれば、それは本当の魔法の薬と言えるでしょうが、現代医学ではまだ無理なのも事実です。

ドラマの世界とは違い、100%安全な手術はないのと同じく、体質というのも人それぞれなので、副作用のない薬もまたありません。要は、ステロイドを飲むべき病気の場合、ステロイドの副作用やリスクよりも病気を治療しない方が命に関わるから、ステロイドを使うということです。

特に、ステロイドの使用量が多い方は、絶対に途中で飲むのをやめないでください。ステロイドは徐々に飲む量を減らしていくお薬です。自己判断で薬を飲むのをやめてしまうと、一気に病気がぶり返したり、体内のステロイドホルモンが不足して離脱症状を起こすことがあります。

いかがだったでしょうか?ちなみにアレルギーや免疫の例で花粉症なども挙げましたが、花粉症くらいであればステロイドを出すことは基本的にはありません。代わりにヒスタミン受容体拮抗薬と呼ばれる、よりマイルドなアレルギーのお薬が中心になります。

蛇足ですが念のため。それではまた。

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